ルポルタージュ
ある文学者のガン執念—ガンの原因と予防(その1)
吉岡 修一郎
1
1九州産業大
pp.1216-1219
発行日 1970年7月10日
Published Date 1970/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203278
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1.ガン死の惨状
ガンは不治のやまい.-というのが,なんと言っても現在一般の常識であるばかりでなく,専門の医師・医学者の間でもそれがいつわりない心底であるだろう.
表むきは,早期発見・早期治療が救いの決め手であるように言われているし,早期発見のためにはスクリーニング(集団検診)さえ徹底すれば,大丈夫だとうたわれている.しかし,実際には(集団検診)も早期発見も早期治療も決して完全に有効とは言えず,そこにはあらゆる種類の学問的・技術的・社会的困難が実在していることは,すべての専門家がよく承知しているはずだ.
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