カラーグラフ
先天代謝異常症と眼症状
松井 瑞夫
1
1日大眼科
pp.1162-1163
発行日 1970年7月10日
Published Date 1970/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203264
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先天代謝異常のうちのかなりの疾患に眼症状がみられるが,そのうちには,pathognomonicであり,診断上重要な価値をもつものもある.たとえば,Wilson病のとき角膜にみられるKayser-Fleischer ringや,Tay-Sachs病のとき網膜黄斑部にみられるcherry red spotである.また,ホモシスチン尿症のように,眼症状が手がかりとなって発見されるものもある.
一方,角膜にみられる老人環Arcus corneae senilisや眼瞼に出現する黄色板症Xanthelasmaは,日常の臨床でしばしばみられるものであり,代謝異常と関係づけるのは,なかなかにむずかしく,ある特定の場合にのみ,診断上意味があるとされている.
今回は,上述の2群の眼症状を,写真あるいは模型図で紹介してみた,症例;全身疾患と眼の項(p.89)とあわせて御覧頂きたい.
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