内科臨床に役立つ眼科の知識
バセドウ病の眼症状
松井 瑞夫
1
1日大眼科
pp.1188-1189
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402207332
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バセドウ病の眼症状としては,甲状腺腫,心悸充進とともに眼球突出が,"メルゼブルグの三徴"の1つとして有名であるが,このほかにもいろいろな眼症状がある.一方,バセドウ病が甲状腺の機能障害と密接な関係をもっていることは確実であるが,現在では,バセドウ病の眼症状とされていたものが正常甲状腺機能をもったものにも出現するなど,いろいろと複雑な状況が明らかにされている.すなわち,euthyroid exophthalmosやophthalmic Graves' diseaseといった概念が提唱されているのである.しかし,いずれにしろ,現在でも眼症状を契機としてバセドウ病が発見されることも稀ではない.
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