臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
治療篇
VII.酸素療法
古田 昭一
1,2
1三井記念病院胸部外科
2東大
pp.949-956
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203203
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酸素療法は,近年,高気圧環境下で行なわれる高圧酸素療法が急速に一般化しつつあるので,従来の大気圧下で行なわれる狭義の酸素吸入療法と,高圧酸素療法とに分けられる.酸素療法の目的は,一般にはhypoxiを取り除くことにあり,高圧酸素療法も主として,この目的に沿って使用されることが多いが,その一部の利用は,必ずしもhypoxicな状態に使用されてはいない.急性hyperoxiaによる可逆的中毒作用を高圧酸素効果(hyperbaric oxygenation)に期待する治療法も含まれ,治療機序も一元的なものではない.治療条件別に酸素療法の適用と効果の大要を表1に示した.
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