臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇
VIII.中枢神経系疾患の診断技術
7.脳循環の測定法と解釈
田崎 義昭
1
1東邦大内科
pp.779-784
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203152
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臨床的に脳循環が測定できるようになってからすでに25年の歳月が流れている.すなわちKety & SehmidtらがN2O法を発表したのは1945年であり,さらにこれを完成し,正常値とともに報告したのは1948年である.その後,脳全体の血流量を測定する方法は種々考案されたが,N2O法による研究が主体となり,全脳循環に関する知見は1960年までにほぼきわめつくされた感がある.一方1961年Lassenらにより開発された脳局所の循環測定法は,条日ではすさまじい勢いで進展しつつあるが,いまだ幾多の問題点をかかえている.そこでここには一般的な検査となりつつあるN2O法を主として解説し,さらに今後わが国にも普及するであろう局所脳循環測定法について簡単に紹介したいと思う.
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