臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇
IX.運動器系疾患の診断技術
1.筋力検査
平方 義信
1
1鹿教湯温泉研究所
pp.785-790
発行日 1970年5月20日
Published Date 1970/5/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402203154
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筋疾患,神経疾患の多くの場合に,筋力の低下,麻痺などが見られるが,その状態の把握にもちいられるのが筋力テストである.その測定の方法として種々のものが考案されたが,最も正確な評価方法は,筋の機能解剖に基づいた徒手的測定法であることが確認されている.原始的に見える検者の手で,種々の体位のもとに,抵抗を与えて1つ1つの筋を測定する方法が,機械を用いて測定する方法より正確であるということは,一見アナクロニズムにも見えるが,運動の各位相で力と方向を変化する筋の機能の複雑性が,徒手による測定法を最良のものとしているのである.
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