今月の表紙
Pulmonary hyperostosis
御巫 清允
1
1虎の門病院整形外科
pp.1324
発行日 1969年12月10日
Published Date 1969/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202886
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Sehinzの教科書にはOsteopathia hypertrophicanstoxicaとしてあげている.あまり使われないがBamberger-Marie病といわれることもある.胸郭内慢性炎症,胸郭内腿瘍,縦隔腫瘍,心突患(慢性うっ血)などのある場合にみられる長・短警状骨の左右対称性骨幹部肥厚をいう.肥厚は骨幹の中央近くが最も著明で,骨端にゆくにしたがって薄くなり,骨端部にみられることはない.おかされるのは前腕,下腿,大腿,上腕中手,中足,基部指骨,中部指骨などの順にみられ,畜末節,腸骨,肋骨,鎖骨などにはほとんどみられない.
臨床的には症状のまったくないことが多く、中手,中足,指趾骨などでは関節の動きが制限されたり,腫脹が外からみられたり,時として自発痛があったりして気づかれることが多いため,実地上は指趾,中手足骨に発見することが最も多い.組織学的には骨膜の肥厚とそのリンパ球浸潤および骨膜に垂直に生じた櫛の歯状の小骨梁形成が特徴的である.その病因についてはほとんど知られていない.
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