阪大・第1内科 研修医のためのWard Conference・8
Carbohydrate-induced Hyperlipemia
阿部 裕
1
,
繁田 幸男
1
,
王子 亘由
1
,
金 玟全
1
,
小塚 雄民
1
,
泉 寛治
2
1阪大第1内科
2国立大阪病院内分泌科
pp.916-920
発行日 1969年8月10日
Published Date 1969/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202770
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本疾患の特徴と症例
阿部 一般に本態性高脂血症とよばれるものは明確な原因疾患のないもので,血清コレステロールや中性脂肪が著明に増加する症例をさしている.これらはしばしば家族的に発生するので家族性高脂血症ともよばれるが,本日の症例は糖尿病を伴う血清中性脂肪の著明な上昇があり,しかも高カロリー食や高糖質食でその増加が著しくなるという特徴がある.いわゆるcarbohydrate-indu-ced hyperlipemiaとよばれるもので,病態生理上種々興味のある問題を含んでいる.ではまず主治医の小塚君に本症例の概要について述べてもらう.
小塚 この症例の病歴・現症および主な臨床検査成績について述べると次のようになる.
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