治療のポイント
エタンブトールの使い方
内藤 益一
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1京大結核胸部疾患研究所
pp.180-181
発行日 1969年2月10日
Published Date 1969/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202551
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エタンブトールの利点
エタンブトール(Ethumbutol,D-2,2'-(ethylene diimino)-di-1-butanol di-hydrochloride)は1961年アメリカのWilkinsonらによって合成され,Thomasらによってその抗結核作用を発見された物質である.その後アメリカで臨床試験の域まで研究が進んだのであるが,視力障害の起こりうることが判明して研究が中絶していた.一方わが国ではこの化合物の研究が各方面で推進され,ついに臨床的使用が一般に可能となるに及び,アメリカを初め諸外国でもこれに追従するに至っている.
基礎的研究の成績は紙数の関係で省くが,結論だけを述べると,その抗結核作用はINHには及ぼないけれども,かなりすぐれたものであり,他の抗結核薬と交差耐性をもたない点を利点とする.
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