Japanese
English
症例
リファンピシンとエタンブトールが原因薬剤と考えられたStevens-Johnson症候群の1例
Stevens-Johnson Syndrome Induced by Rifampicin and Ethambutol
髙 奈緒
1
,
渡邉 裕子
1
,
向所 純子
1
,
浅井 知佳
1
,
東平 麻維
1
,
池宮城 秀崇
2
,
渡邉 恵介
3
,
相原 道子
1
Nao KOH
1
,
Yuko WATANABE
1
,
Junko MUKAIJO
1
,
Chika ASAI
1
,
Mai HIGASHIHIRA
1
,
Hidetaka IKEMIYAGI
2
,
Keisuke WATANABE
3
,
Michiko AIHARA
1
1横浜市立大学医学部,皮膚科(主任:相原道子教授)
2同,耳鼻咽喉科
3同,呼吸器内科
キーワード:
Stevens-Johnson症候群
,
減感作療法
,
抗結核薬
,
リファンピシン
,
エタンブトール塩酸塩
Keyword:
Stevens-Johnson症候群
,
減感作療法
,
抗結核薬
,
リファンピシン
,
エタンブトール塩酸塩
pp.1317-1321
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002131
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75歳,女性。結核性リンパ節炎に対するHERZ療法開始13日後に発熱とともに粘膜疹と全身の多形滲出性紅斑が出現しStevens-Johnson症候群と診断した。ステロイドパルス療法と免疫グロブリン大量静注療法にて治癒した。リファンピシンとエタンブトール塩酸塩の再投与にて皮疹が誘発され,原因薬剤と考えられた。抗結核薬による薬疹では薬剤中止が原疾患の増悪を招き,致死的になることも多い。Stevens-Johnson症候群の再投与試験は本来禁忌であるが,自験例は結核再燃により治療の再開が必要となり,原因薬決定のため再投与を行った。再投与に際しては,薬疹の重症度を勘案して用量を決定し,十分に経過観察しながら行うことが重要である。
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