これからの開業医 森杉先生のご一文を読んで
最善の医療は最善の技術だけでは保障されない
木下 繁太朗
1
1鉄砲洲診療所
pp.382
発行日 1968年3月10日
Published Date 1968/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402202146
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たゆまぬご努力には敬意を表するが‥‥
地方病院の内科医,ついで開業医と「ずいぶんとまわり道をしながら」その貴重な体験のなかから循環器疾患の勉強に志し,開業しながら,勉強して「血となり肉となる」ような知識を積みあげ,開業医でなければできないような,新しい著書を物された,森杉先生のご努力にまず敬意を表したいと思います。このことは,単に個人の努力というだけでなく,日常診療に追われている第一線の開業医が,患者の立場に立つた,いままでのアカデミズムのなかにはもちえなかつた,新しい医学をつくりあげることができるのだということを示してくれた意味はたいへん大きいと思います。
患者のために,つねに最善の医療をと願う,医師の良心のあらわれでもありましよう。
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