グラフ
肝シンチグラム
楢林 和之
1
1神戸大放射線科
pp.1254-1256
発行日 1967年9月10日
Published Date 1967/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201903
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放射性金コロイド(198Au:物理的半減期2.3日)や疏化テクニチウム・コロイド(99mTc2S7:物理的半減期6時間)など肝臓の網内系細胞に摂取される放射性同位元素による肝シンチグラムは,種々の肝疾患の診断に役だつ。とくに肝腫瘍,肝膿瘍では欠損像として病巣の大きさと位置を示し,また,肝硬変症,バンチ氏症候群などでは肝全域のR.I.分布の疎な所見と脾への集積像から診断が容易である。
シンチスキャナーには,記録方法によつて,打点式,写真式,オッシロスコープ式などがあるが,最近では,われわれが1962年に開発した断層シンチスキャニングやあるいはまた,R.I.の肝への集積を刻々ブラウン管上に映像できるシンチカメラやオートフルオロスコープなどが案出され,実用に移りつつある。ここではシンチスキャナーによるシンチグラムについて図説する。
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