巻頭緊急企画 明日はどっちだ?「総合診療専門医」
外部環境に左右されるプログラムとされないプログラム
齊藤 裕之
1
1山口大学医学部附属病院 総合診療部
pp.10
発行日 2017年1月15日
Published Date 2017/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1429200720
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総合診療専門医が2016年4月から19番目の基本領域専門医として誕生する気運が高まり、多くの医療関係者が今後の動向を気にしていたが、その数カ月後には雲行きが怪しくなり、一部の研修予定施設では混乱している様子がうかがえる。「日本専門医機構がしっかりしないから、プログラム統括責任者(以下、PG責任者)は研修協力施設に謝罪ばかりさせられてけしからん(怒)」という声も耳にするが、一方ではそうした動向にあまり左右されていないPG責任者も多い。総合診療医が公式に専門医として認められるまで、さまざまな歴史を経験してきた彼らは、そう簡単に物事が進むなどとは思ってもいないのだろう。すべて想定の範囲内。物事が順調に行きすぎると、「何かピットフォールが待ちかまえているのでは?」とかえって不安になるPG責任者もいる。総合診療医の悲しい性だが、それくらいこの業界はこれまでさまざまな試練を経験してきた。
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