臨床メモ
果糖の新しい利用法—果糖による高K血症の治療
飯田 喜俊
1,2
1阪市大内科
2淀川キリスト教病院内科
pp.831
発行日 1967年6月10日
Published Date 1967/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201812
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急性腎不全,あるいは慢性腎不全においてわれわれを悩ますものの一つに高K血症がある。高K血症の危険性はすでに以前よりいわれているところで,とくに不整脈や心不全をきたすので注意しなければならない。
この高K血症の治療にはいくつかの方法があるが,従来よりブドウ糖とインシュリンの静注が行なわれてきた。この注射によりブドウ糖がグリコーゲンとなつて細胞内に移行するときもKと一緒に細胞内に移り,かくして細胞外のK,すなわち血清K値が低下することを用いたものである。
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