印象に残った本
心を静め,道をひらく—富永半次郎著—「釈迦仏陀本紀」
加瀬 正夫
1
1関東逓信病院内科
pp.1140-1141
発行日 1966年8月10日
Published Date 1966/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201428
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印象に残つた本といえば私が読んだ大多数の本は印象に残つており,ことに医学書については印象に残らなければ仕事にならない。したがつてそのなかからどれか一つ二つあげなさいといわれてもとまどうのである。それは逆にいえばきわめて強烈な印象を受けたものがないからであつて,多くは医師としての日常の仕事に役だつという意味において印象に残つたというのにすぎない。他方医学書以外にも読んだ若干の文芸書はあり,いずれもなんらかの感銘を与えられたが,私が生涯忘れることができず,今後も何度も読みなおしたいし,読まなければならない本が一つある。それは富永半次郎著「釈迦仏陀本紀」ならびに余論である。
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