連載 アーキテクチャー 保健・医療・福祉 第143回
リニューアル例二題
富永草野クリニック
木村 博幸
1
,
草野 恒輔
2
1株式会社長建設計事務所
2医療法人積発堂
pp.1030-1033
発行日 2006年12月1日
Published Date 2006/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100437
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旧病院をクリニックにリニューアル―富永草野クリニック
医療法人積発堂は,江戸時代享保年間(1720年代),初代充庵により米納津村(現吉田町)富永に外傷治療を主として開業,それ以来300年近い歴史をもっている.1961年に三条市に富永草野医院を移設,1980年に整形外科の単科病院として病床数42床の本館を新築,1988年に増築して62床に増床.整形外科のカリスマ的医師として全県下に診療圏をもつ.
多い時は外来数が1日900人(平均800人)を超えることもあるため,建物も駐車場も慢性的に不足するとともに入院病床をもつ病院として,外来数が多くなると医師不足が喫緊の問題となっていた.医療法改正,診療報酬改定に伴い,病院の経営環境も厳しさを増すなか,地域の医療機関として,生き残るための病院のあり方を検討するなかで,ほかと差別化できる個性的な病院として外来を分離し,米国的な病院づくりを目指すことになった.
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