統計
主要疾患の在院期間
菅沼 達治
1
1厚生省統計調査部
pp.832
発行日 1966年6月10日
Published Date 1966/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201346
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厚生省が毎年行なつている患者調査のうち,退院患者の在院期間について観察してみましよう。これは全国から1/10抽出した病院における昭和39年6月中に退院した患者についてのものです。
図は在院期間によつて退院患者の累積百分率を示したものでありますが,肺炎のように急性な疾患は20日未満で70%が,30日未満では90%がすでに退院してしまいます。がんを初めとする三大成人病は,ほぼ同様な曲線を示し,2カ月〜3カ月未満で80%前後が退院しますが,それ以後では退院患者の数は減つて長期の入院を示しています。さらに慢性の経過をとる精神病や結核では,5カ月以上6カ月未満で,前者が65%,後者が40%程度退院するにすぎません。
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