Japanese
English
研究と報告
精神疾患入院患者の診断別在院期間の年次推移
Trends in Length of Stay of Psychiatric Inpatients by Diagnoses
藤田 利治
1
Toshiharu Fujita
1
1国立公衆衛生院疫学部
1Department of Epidemiology, The Institute of Public Health
キーワード:
Mental disorders
,
Length of stay
,
Length of stay on anypaticular day
,
Trends by year
,
Health statistics
Keyword:
Mental disorders
,
Length of stay
,
Length of stay on anypaticular day
,
Trends by year
,
Health statistics
pp.247-257
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405903209
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【抄録】 入院から退院までの期間を「在院期間」と呼び,ある時点の在院患者での入院時点からその時点までの期間を「継続在院期間」と呼ぶことにする。本報告では,厚生省「患者調査」を用いて,1974年以降の在院期間および継続在院期間の年次推移を傷病小分類別に推計した。
「精神分裂病」「精神薄弱」「てんかん」では退院までの在院期間は経年的にやや短期化したにもかかわらず,在院患者の継続在院期間は長期化の一途をたどった。「その他の精神病」と「神経症」では在院期間の変化を伴わない入院患者数の増加とその結果としての在院患者数の増加がみられ,継続在院期間の長期化が進行した。「躁うつ病」では入院患者数および在院患者数とも経年的に増加したが,在院患者での継続在院期間の著しい長期化は認められなかった。「老年期および初老期の器質性精神病」と「その他の非精神病性精神障害」では入院患者数の増加が極めて激しく,継続在院期間が短い在院患者割合が相対的に増加した。「アルコール精神病」と「アルコール依存」では入院患者数および在院患者数に大きな変化はなかったが,継続在院期間の長期化が進行した。
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