特集 在院日数と病院経営
在院日数と病床管理
武藤 正樹
1
1国立長野病院
pp.133-136
発行日 1999年2月1日
Published Date 1999/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541902618
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1998年4月の診療報酬改定でもみられるように平均在院日数短縮のプレッシャーが,ますます強くなってきている.入院時医学管理料と看護料の平均在院日数しばりがきつくなる一方で,短縮に成功すれば増収も期待できるというわけで,病院経営者の目は毎月の自院の平均在院日数の動向に集まっている.さて,この診療報酬算定で使っている平均在院日数の式(表1)をもう一度見直してみよう.この式をよく見れば,分子の入院患者延べ数は病床利用率が一定値とすれば定数であるので,平均在院日数は分母の入退院患者数の平均の逆数に比例していることがわかる.これをグラフ化すると図1のようになる.
このグラフをみればわかることだが,平均在院日数を短縮するのに必要な入退院患者数は,平均在院日数が短くなればなるほど急峻なカーブで上昇することになる.つまり,平均在院日数を短縮させるということは,病院への患者出入りのスピードを増加させるということなのだ.
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