グラフ
血清蛋白の超遠心分析法
平山 千里
1
1九大内科
pp.781-782
発行日 1966年6月10日
Published Date 1966/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201329
- 有料閲覧
- 文献概要
超遠心分析法は,沈降法と浮上法にわかれる。つまり,血清タンパクを遠心力の場においた場合,沈降または浮上する原理を応用した分析法である。
血清タンパクを超遠心沈降法で分析すると,4S,7S,19Sの3主要分画に分離できる。Sというのは,沈降定数の単位で,創案したSvedbergの頭文字である。4Sは主としてアルブミン,7Sは主として免疫グロブリンより構成され,19Sはマクログロブリンである。したがつて,超遠心沈降法は,パラプロティン血症の分析に不可欠の方法であつたが,現在免疫学的分析法がより正確な診断法となつた。
超遠心浮上法は,血清を高比重の溶液中で遠心した場合,リポタンパクが浮上する原理を応用したもので,現在リポタンパクの分析に広く用いられている。
Copyright © 1966, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.