特集 リポ蛋白・脂質代謝と臨床検査
4 リポ蛋白
2.分析超遠心法によるリポ蛋白分画法
藤岡 考之
1
,
加古 博幸
1
,
八杉 忠男
1
,
嶋村 政男
2
Takayuki FUJIOKA
1
,
Hiroyuki KAKO
1
,
Tadao YASUGI
1
,
Masao SHIMAMURA
2
1日本大学医学部第二内科
2日本大学医学部総合医学研究所共同利用研究施設部
pp.1326-1330
発行日 1985年11月1日
Published Date 1985/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542917520
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分析超遠心法の概要
血清(血漿)中のリポ蛋白の分画法として超遠心法,電気泳動法,カラムクロマトグラフィー法などが用いられているが,このうち超遠心法はリポ蛋白分子の密度差(比重)によってリポ蛋白を分画する方法である.リポ蛋白は密度の小さい粒子なので,溶媒の密度をリポ蛋白の密度より大きくして,遠心力を利用して浮上させる方法が用いられている.
リパ蛋白の分画を目的とする超遠心法は,溶媒密度を小さいものから順に大きいものに変えて超遠心を繰り返し,段階的に各分画を分離してゆく分離超遠心法,密度勾配を作った溶媒中で各リポ蛋白の密度に応じて分画されたリポ蛋白を分離するゾーナル超遠心法,超遠心場におけるリポ蛋白の浮上速度によってリポ蛋白を分画する分析超遠心法に大別される.
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