今月の表紙
ニューヨークのプレスビテリアン病院
本田 一二
1
1毎日新聞社〈大阪〉学芸部
pp.362
発行日 1966年3月10日
Published Date 1966/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201216
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ニューヨークの地下鉄,7番街・ブロードウェイ線に乗つて,168丁目で下りると,目の前にコロンビア大学・プレスビテリアン医学センターがそびえている。12万m2の構内に,小児病院,眼科,神経病など各科専門病院群や,プレスビテリアン,スローンなど総合病院のビルが林立しているさまは,まつたく壮観という他はない。同じ構内に,州立の精神病学研究所,市立のガン専門病院と公衆衛生センターがある。世界一の医学センターといわれるのも,当然であろう。
大学の基礎学部と公私立の病院や研究所が一体になつているのが,アメリカの医学センターの特色であるが,もう一つ目につくのは,医師も看護婦も,患者も各国人がいりまじつていること。さすが人種のるつぼといわれるお国柄……と感心するが,プレスビテリアン病院の入口にはめこまれた文字を見ると,粛然えりを正すほどの感銘を受ける。「人種,信仰,色のいかんにかかわらずニューヨークの貧しい人たちのために…」
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