文献抄録
血圧の管理によつて高血圧の合併症を防ぎうるか—M. Hamilton, E. N. Thompson T. K. M. Wisniewski
浦田 卓
pp.1526
発行日 1965年10月10日
Published Date 1965/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201031
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
W. H. O. の"動脈性高血圧症および乏血性心疾患"という報告(1962)によれば,本態性高血圧の第1期つまり心・脈管系に器質的変化の証明されない時期の高血圧を治療すれば,第2期つまり心・脈管の肥大を伴うが他に器質的障害の証明されない時期への進展を阻止できるやどうかも分つていない,とのことである。
私たちは十何年もまえから,本態性高血圧症の第1期の高血圧を"降圧剤"をもちいて下げてやれば,第1期から第2期への進展を阻止できると確信して,さかんに降圧剤を使用してきたが,上記のW. H. O. の報告がもし本当であるとすれば,これはたいへんなことである。
Copyright © 1965, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.