Physical Diagnosis
高血圧症診断のコツ
中沢 房吉
1
1国立仙台病院
pp.1326-1328
発行日 1965年9月10日
Published Date 1965/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200976
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患者の血圧を測定し,これが一般にいわれる正常血圧より高いというので,なんの顧慮もなく,吟味もせずにすぐ高血圧症(ここでは本態性高血圧症)と診断し,盲目的に強力な降圧剤を投与する医人は,いまはほとんどないと思う。ことに高血圧年齢に達しない若い人,あるいは異常の訴えや症状のある人などでは十分な考慮と検査が行なわれている現状であるから,つぎに筆者の述べることはおそらく蛇足であろう。だから高血圧患者を診るときに,どのような心がまえであるべきか,という筆者平素の考えかたをひととおり述べるにとどめる。しかもごくとおりいっぺんの設備しかもたない第一線の開業医家に自分がなったつもりで,頭の準備をすることにしよう。
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