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インターン問題の動き
M
pp.460
発行日 1965年3月10日
Published Date 1965/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200761
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最近数年間,関係方面から多くの批判が投げかけられていたインターン制度の問題は,昨年10月,厚生省の「医師実地修練および医学教育等検討打合会」(座長熊谷洋東大教授)が,意見書をまとめて神田厚相に提出するにおよび,新たな局面をむかえるにいたつた。
この打合会は,厚生省が,昨年1月の医師試験審議会の「インターン制度につき,その存否をも課題としつつ,医学教育,医療制度を含めて,根本的に検討する協議体制を早急に発足させるべきである」という要望にもとづいて,文部省と協議した結果,医師試験審議会の委員と医学視学委員の代表者をメムバーとして設置したもので,昨年3月から,全国大学医学部長会議,全国大学病院長会議の代表からも意見を聴取するなど,5回にわたつて慎重な審議をつづけ,意見をまとめた。この意見書の骨子は,(1)現行インターン制度は廃止する,(2)大学卒業後直ちに国家試験をおこない,医師免許を与える,(3)開業するには,一年間指定病院で研修する,というものである。神田厚相は,この意見にもとづき,昭和41年度からの実施を目標に,医師法改正案を通常国会に提出する意向であるが,全国大学医学部長会議(議長松林久吉慶大教授や全日本医学生連合(委員長斎藤芳雄氏,46大学,1万8千人参加)が,インターン制度の完全廃止を主張しているので,今後さらに紛糾するのではないかと思われる。
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