私のインターン生活
インターン生は存在しない
佐川 史郎
1
1阪大附属病院
pp.1296
発行日 1966年9月10日
Published Date 1966/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201471
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私達はもはや「インターン生」ではありません。みずからを「研修医」と呼んで,青年医師連合(青医連)という全国組織を作つています。この組織には現在,ごくわずかの脱落者を除き,全国でおよそ2,500人の研修医が加わり,大学病院に結集して,インターン問題をはじめ,大学院問題,医局問題などのたたかいに真剣にとりくんでいます。
インターンをよくする運動は,インターン制発足の当初から続けられてきました。しかるに,ここ数年来インターン制度が改善できない原因が明確にされてきました。それは,国立病院などの独立採算制が強化され,大学病院ですらやたらにベッド数をふやし,差額ベッドを多くするなどして営利化を強いられている現状にみられるように,国が医療にはできるだけ金を使うまいとするいわゆる「低医療費政策」をとつているためだと思われます。このような観点からインターン制は完全に廃止すべきであるという意見が強くなり,39年には国立病院でのインターンを拒否する運動を実行し,昨年は厚生省の指定するすべての病院をボイコットし,大学病院にたてこもり,多くの大学でインターン願書を提出することを拒否する運動をおこないました。さらにことしは,インターンを行なうこと自体を拒否し,大学病院に結集し自主的に勉強しています。また,来春に予定されている国家試験をもボイコットする態勢を整えつつあります。
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