医療の焦点
インターンはどうすべきか
水野 肇
pp.40-41
発行日 1964年8月1日
Published Date 1964/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912326
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昨年から,ことしの春にかけて,もめつづけていたインターン問題は,インターン生と厚生省の間に「早急に善処する」という話し合いがついて,一たん静まった形になっていたが,自民党政調会がインターン廃止の線をだして,またまた再燃した形になっている。
インターンというのは,本来“住み込み”という意味で,医学部を卒業してから一年間,しかるべき病院で実地修練を受け,医師としての将来にそなえ,このあとで国家試験を受けることになっている。アメリカで発達した制度で,日本では戦後G・H・Qの意向で1946年8月に国民医療法の一部改正によって実施された。当時は,戦時中に旧制医学専門学校や,各大学医学部付属専門学校ができたことや,戦時中の医学部の年限短縮などによって,医学生の学力が低下していたので,それを補う意味もあって,さしたる抵抗もなく,日本にとり入れられた。
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