私の意見
医師の片腕として—検査技師の発言 その1
堤 昭憲
1
1唐津赤十字病院検査部
pp.1061-1062
発行日 1964年10月10日
Published Date 1964/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200523
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〈検査技師をめぐる最近の動向〉
国立東京第一病院では,検査技師に病理組織診断を受けもたせるために専門のテクニシャンを養成中だということを,昨年の検査学会で聞いたことを覚えているし,千葉大学の奥井先生なども,検査技師が早く細胞診になれて,ファースト・スクリーニングの責任をはたす期待を述べられている。このように,日本の病院でも,専門の検査技師を育て,病理組織診断・細胞診・生理検査などを受けもたせているところ,その企画をもつている所が出てきたようである。現状ではかなり過分な期待だとも思われるが,検査技師が標本作製あるいは記録だけを受けもち,医師が診断するものと決められていた病理組織検査.細胞診・生理検査などにこうした変革がもたらされたのは,新鮮な反省の材料であると同時に,この十数年来各医療機関が完全な中央検査制を目ざしている必然の過程だとも思われる。
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