今月の主題
難治肺結核症の反省
島村 喜久治
1
1国立療養所東京病院
pp.1002-1005
発行日 1964年10月10日
Published Date 1964/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200501
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肺結核治療の焦点は難治肺結核症にしぼられてきた。10種をこえる抗結核剤を駆使しての化学療法と完成の域に達した外科療法が,この肺結核治療の最後の牙城に迫つているが,落城の日はまだ遠い。そこで,やや敗北主義めくがからめ手戦術として,これ以上難治肺結核を増やさない医学,つまり治療によつて肺結核を難治化させないという反省と,もう一つ医学以前の理由による肺結核の難治化を防ぐという反省がどうしても必要となる。昨年の実態調査によれば学会1型(広汎空洞型)は5万人,峠はすでに登りきつているのだが……………
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