症例 誤診されやすいレントゲン写真
がん(進行がん)と誤診した症例
白壁 彦夫
1
,
熊倉 賢二
1
1千葉大内科
pp.720-723
発行日 1964年8月10日
Published Date 1964/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200419
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X線診断が成立するためには,1)肉眼的所見がよくX線的に現わせること。2)肉眼的所見から組織所見がわかること。この2条件が満足されることが必要である。進行がんでは,通常,この2条件が満足されるので,進行がんはX線診断できると考えられている。
ところが今回取り⊥げた2症例は,肉眼的所見はX線的によく現わせたのに,肉眼的所見が進行がんとよく似ていたので,誤診した例外的な症例である。つまり,誤診するのが当然な症例である。まれに,このような症例があるから,いちおう知っておく必要があると思う。
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