増刊号 CT・MRI—“戦略的”活用ガイド
症状別検査オーダーのポイント
乳腺
大橋 茜
1
,
片岡 正子
1
1京都大学大学院医学研究科放射線医学講座画像診断学
pp.142-147
発行日 2014年11月1日
Published Date 2014/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200058
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乳癌は女性の癌のなかで最も罹患率が高い(103.6人/人口10万人).30歳台から増加し,40歳台後半〜50歳台前半にかけてピークを迎える1).増加を続けていた日本の乳癌死亡率はようやく頭打ちとなったが(図1),これは検診による早期発見の増加と,集学的治療の進歩の結果と考えられる.乳腺に関する症状には,乳腺のしこり,乳房痛,血性乳汁分泌などがあり,検診要精査による受診もある.乳癌の疑いが強い場合は乳腺外科など,専門家の評価が必要となるため精査の画像検査は専門家に一任するという考え方もあるが,罹患率の上昇や検診の普及に比して乳腺疾患の専門家は十分ではなく,一般内科医が相談を受けたり専門家と共同で診療する場合もありえる.本稿ではそうした場合を想定し,必要な知識をまとめてみた.
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