連載 総合診療のプラクティス 患者の声に耳を傾ける・2
随伴症状がある時は多臓器疾患を考慮する
見坂 恒明
1
1自治医科大学地域医療学センター総合診療部門
pp.1764-1768
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107774
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複数の臓器にわたる随伴症状がある時は,1つの臓器に固執せず,ほかの臓器の評価も行うことが大切です.その際,積極的な問診によるシステムレビュー(review of systems:ROS)は関連する臓器の抽出および診断に役立ちます.
ROSとは,現病歴やそのほかの病歴で見逃したかもしれない,すべての症状を単語で示した要約です1).参考として,図1に当科で使用しているROS表の一例を示します2,3).患者には症状の有無について「はい」か「いいえ」で答えてもらい,問診者はROS表に基づいて,患者の頭の先から足先まで,系統立ててチェックしていきます.このようにすることで,それぞれの臓器について,まだディスカッションしていない「関係のありそうなorなさそうな」症状をすべてチェックすることができるのです.
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