書評
―筒井末春 監修 牧野真理子 著―学校・職場のメンタルヘルスの実践と応用―ストレス関連健康障害への対処
久保木 富房
1,2
1心療内科病院楽山
2東京大学
pp.674
発行日 2014年4月10日
Published Date 2014/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107488
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2013年12月に牧野真理子氏が「学校・職場のメンタルヘルスの実践と応用」というコンパクトな本を出版された.メンタルヘルスに関して,学校も職場も実践と応用のできる専門家が不足していると日頃から感じているので,大いに期待している.牧野真理子氏は東邦大学心療内科の筒井末春先生の門下生で,現在は牧野クリニックを主宰し,学校や職場のメンタルヘルスを永いこと実践されている.大変な勉強家であり,横浜市立大商学部,東京外国語大学中国語学科,北里大学医学部と3つの大学を卒業されている.現在は国際協力機構(JICA)の顧問医も務め,広くメンタルヘルスの分野で活躍され,高い評価を得ている.文字通りの才色兼備である.筆者は,牧野真理子氏と同じ筒井末春先生の門下生であるが,実は牧野真理子氏がメルボルン大学で医学博士の称号を取得する際にメルボルン大学より学位論文の審査委員を依頼されたのである.
さて,本書を読んでみると前述したようにA5判,156頁のコンパクトな本であるが,その内容は学校と職場のメンタルヘルスの実践と応用が正確にわかりやすい文章で書かれている.出版元の新興医学出版社が実践向けの解説書を多く出している点はよく知られている.
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