特集 診て考えて実践する―水・電解質管理と輸液
水・電解質異常の診断・管理に難渋した症例
シスプラチン投与後に低Na血症を呈した食道がん患者の一例
松田 潤
1
,
猪阪 善隆
1
,
山内 淳
2
1大阪大学大学院医学系研究科老年・腎臓内科学
2大阪労災病院腎臓内科
pp.321-324
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107333
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
◎シスプラチンが低Na血症を引き起こす機序には,塩類喪失性腎症(RSWS)と抗利尿ホルモン不適合分泌症候群(SIADH)の2病態がある.
◎RSWSとSIADHは,低Na血症の発症時よりも治療過程において判別が容易である.
◎RSWSでは,血清Na濃度の是正後も低尿酸血症および尿酸分画排泄率の増加が遷延する.
◎SIADHでは,血清Na濃度の是正後すみやかに低尿酸血症および尿酸分画排泄率の増加が改善する.
Copyright © 2014, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.