特集 消化器薬―新時代の治療指針
肝胆膵疾患
B型肝炎
黒崎 雅之
1
1武蔵野赤十字病院消化器科
pp.64-68
発行日 2014年1月10日
Published Date 2014/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107274
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ポイント
◎抗ウイルス治療の目標として,HBV増殖の持続的な抑制,さらにはHBs抗原の陰性化が重要視されている.
◎核酸アナログは,HBV増殖の逆転写過程を直接的に阻害する薬剤であり,長く服用することでウイルス増殖を抑制する維持療法である.
◎インターフェロンは抗ウイルス作用とHBVに対する宿主免疫反応の賦活を有するため,著効例では高率にHBs抗原まで陰性化する.
◎HBV既往感染者において,免疫抑制剤や化学療法によりHBVが再増殖して生じる肝炎をde novo B型肝炎という.この肝炎は重症化しやすいため,ガイドラインを順守し発症を阻止することが最も重要である.
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