書評
―日本うつ病学会 監修 気分障害の治療ガイドライン作成委員会 編―大うつ病性障害・双極性障害治療ガイドライン
中村 純
1
1産業医科大・精神医学
pp.2239
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107252
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本書は,日本うつ病学会が2011年に「気分障害の治療ガイドライン作成委員会」を立ち上げ,大うつ病性障害および双極性障害の治療ガイドラインを短い期間に改訂し,まとめたものを本年になって成書としたものである.
高血圧や糖尿病などの身体疾患に対する治療ガイドラインは薬物アルゴリズムまでを含み,既に次々に更新されて一般診療科に流布し治療レベルも向上していると聞いている.しかし,精神疾患の場合には身体疾患と違って,その誘因,発症機転,治療法も微妙に異なる.そして,医師側の態度も同じようにさまざまな薬物療法や精神療法を行っているのが現状である.その結果,その転帰も違っている可能性もある.一方,精神科領域では,そのようなことはできないと考える人もまだ多い.
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