REVIEW & PREVIEW
睡眠障害と生活習慣病
橋爪 祐二
1
1久留米大学医学部精神神経科学教室
pp.2084-2087
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107198
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最近の動向
わが国における肥満,メタボリック症候群(metabolic syndrome:Met S),高血圧,糖尿病,睡眠時無呼吸症などの生活習慣病は年々増加の一途をたどっている.また,睡眠時間も小児から成人まで減少し続けている.本稿では,睡眠と生活習慣病との関連性について述べる.
厚生労働省は,中年男性の半数にMet Sの発生を見込んでおり,約2,000万人がMet Sの予備軍に該当すると考えられている.睡眠と肥満の関係については数多く報告が存在し,後述するように睡眠時間の減少が肥満の一要因であると言われているが,逆に肥満やMet Sも睡眠に影響を及ぼす.また,肥満とMet Sは閉塞性睡眠時無呼吸症(obstructive sleep apnea syndrome:OSAS)の最も重要な危険因子である.
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