Japanese
English
特集 血管壁
生活習慣病の血管障害
Vascular damage in life-style related diseases
今村 亜希子
1
,
奥村 健二
2
,
室原 豊明
1
Akiko Imamura
1
,
Kenji Okumura
2
,
Toyoaki Murohara
1
1名古屋大学大学院医学系研究科病態内科学循環器内科学
2名古屋大学大学院医学系研究科循環病態探索医療学
pp.585-589
発行日 2006年12月15日
Published Date 2006/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.2425100245
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生活習慣病というのは日本で命名された疾患であり,英語ではこれほど流布した名前はない。最近ではmetabolic syndrome(メタボリック症候群)の概念が最も近いものであろうが,日本でいう生活習慣病はメタボリック症候群はもちろんのこと,生活習慣に伴うありとあらゆる疾患を含み,糖尿病,高血圧,高脂血症や,冠動脈疾患,脳血管疾患,さらに悪性腫瘍までその概念に含まれる。その個人の生活習慣のなかから発生進行に関与する疾患が生活習慣病であれば,成人の疾患の多くが該当する。今回はこの広義の意味の生活習慣病の中から,いわゆる急性冠症候群や脳血管障害,動脈硬化などに関わると考えられる高脂血症,高血圧,糖尿病やそれらが重複して起こってくるメタボリック症候群,その成因とされる肥満やインスリン抵抗性による血管障害の発症機転について概説していきたい。
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