特集 いま,内科薬はこう使う
神経・筋疾患薬
中枢性筋弛緩薬
長谷川 一子
1
1国立病院機構相模原病院神経内科
キーワード:
リオレサール
,
ギャバロン
,
テルネリン
,
ミオナール
,
アロフト
,
ムスカルム
Keyword:
リオレサール
,
ギャバロン
,
テルネリン
,
ミオナール
,
アロフト
,
ムスカルム
pp.250-253
発行日 2012年11月1日
Published Date 2012/11/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106435
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GABAについて1)
中枢性筋弛緩薬は,脊髄,脳幹の各部位で単シナプスあるいは多シナプス反射を主としてγアミノ酪酸(γ-aminobutyric acid:GABA)受容体を介して抑制する薬物に属する.GABAは1950年代に脳特有の物質として同定されていたが,Kravitzら2)により甲殻類において抑制性アミノ酸であることが示され,抑制効果はGABA濃度に依存することが明らかにされた.その後1973年にOtsuka3)により,GABAは神経伝達物質である基準を満たす物質であると同定された.
GABAはグルタミン酸からグルタミン酸脱炭酸酵素(glutamic acid decarboxylase:GAD)により生合成される.GADは大脳灰白質に広く分布し,GAD濃度とGABA含量と一致している.GADはピリドキサルリン酸を補酵素として必要としている.
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