連載 こんなときどうする?内科医のためのリハビリテーションセミナー・2
嚥下障害②外来の場合
海老原 覚
1
,
上月 正博
2
1東北大学医学部内部障害リハビリテーション科
2東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻
pp.924-927
発行日 2012年5月10日
Published Date 2012/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105967
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症例
〔91歳,男性〕
前年も2回,誤嚥性肺炎で入院した.それぞれ入院期間2カ月以上と長引いている.今回は入院2日前より食欲が低下し,喘鳴も聞かれるようになった.前夜は38.5°の発熱あり,翌日呼吸がひどく苦しそうなので,家族が連れてきて当科外来を受診し,即入院となった.
意識レベルJCS10,WBC 10,200/μl,核左方移動著明,CRP 28.1mg/dlと激しい炎症所見があり,動脈血ガス分析において,PaO2 44.7mmHg,PaCO2 31.7mmHg,pH 7.525と急性の呼吸不全があった.入院時,胸部単純X線写真(図1)と胸部CT写真では両側の下肺に肺炎の浸潤像を認めた.
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