トピックス 頭頸部癌—私の治療方針と成績(その3)
6.下咽頭癌T3症例
②福井医科大学病院の場合
斎藤 等
1
,
藤枝 重治
1
1福井医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.809-812
発行日 1998年11月20日
Published Date 1998/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411901883
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はじめに
下咽頭癌の予後の悪さは,現在でも衆目の認めるところである。したがって,その目標には,まず治癒率の向上,続いて咽喉食摘に伴う機能損失の回復または温存の2つがある。
下咽頭癌に対する治療法,特に咽喉食摘後の再建法の変遷には目覚ましいものがある。すなわち,皮膚棒法に始まり,DP皮弁法,大胸筋などの筋皮弁法,胃管挙上法,遊離空腸法に至る変遷である1〜6)。また,音声再建法にも幾多の努力がみられる7〜8)。再建法の改善と治癒率の向上とは車の両輪のごとく相俟って,最近では拡大手術が可能となり,治癒率も向上してきている。
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