書評
―髙橋雅士 訳―わかる! 画像診断の要点シリーズ5―わかる! 胸部画像診断の要点
小倉 髙志
1
1神奈川県立循環器呼吸器病センター呼吸器内科
pp.409
発行日 2012年3月10日
Published Date 2012/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105865
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私は,胸部の画像診断が大好きな呼吸器内科医だ.画像診断の師匠たちの「どうしたら画像診断の達人になれるのか」という問いへの共通した解答は,①正常と疾患の症例の写真をとにかくたくさん読むこと,②絵画鑑賞の名画と同じで,典型的かつ鮮明な質の良い画像にふれていること,③所見を言葉にうまく表現できるようにボキャブラリーを増やしておくことであった.
そのためにどうしたか.確実に診断されており,質の高い画像が撮られている症例をたくさん経験しようと考えた.ただ自分で経験できる症例のみでは限度があるため,画像の教科書をいままで何十冊と買って勉強した.気に入っていた“Fraser and Pare's Diagnosis of Diseases of the Chest”や“Imaging of the Chest”は愛読書というにはおこがましく,辞書がわりになっている.また,日本の画像の教科書も良い本が多く出版されているため,訳書を買った事はなかった.
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