連載 アレルギー膠原病科×呼吸器内科合同カンファレンス・19
肺活量正常,拡散能低下の間質性肺炎
岡田 正人
1
,
仁多 寅彦
2
1聖路加国際病院アレルギー膠原病科(成人・小児)
2聖路加国際病院呼吸器内科
pp.1835-1839
発行日 2011年10月10日
Published Date 2011/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105433
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後期研修医(アレルギー膠原病科) 今回の患者さんは半年前に皮膚広汎型全身性硬化症(diffuse cutaneous Systemic Sclerosis:dcSSc)と診断された43歳の女性です.私が内科外来に当番で出ていた時に,両側手背から前腕にかけての浮腫を主訴に来院されました.病歴でRaynaud現象を数年前から認めており,診察でも皮膚の硬化と爪床毛細血管異常がありましたので皮膚科に皮膚生検をお願いしました.
血液検査では抗核抗体,抗Scl-70抗体が陽性でした.また,よくよく聞くと軽度の労作時呼吸困難と胸やけの症状があり,間質性肺炎と逆流性食道炎(胃食道逆流症)の診断もついています.診断後の半年間で特に大きな変化はなかったのですが,今回1カ月で手指の硬化,労作時の呼吸困難の増悪が出現しました.
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