マスターしよう検査技術
肺の拡散能検査
滑川 妙子
1
1東京大学医学部附属病院検査部
pp.343-347
発行日 1995年4月1日
Published Date 1995/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543902298
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われわれは呼吸によって酸素と炭酸ガスの交換を行っているが,肺拡散能力は肺胞内の酸素が,肺胞から肺胞毛細血管中の赤血球のヘモグロビン(Hb)に結合する効率を測定するための検査である.この検査に影響を及ぼす因子としては,肺胞から血液までの拡散する距離,ガス交換の面積,血液のHb濃度などがあり,肺線維症,間質性肺炎,サルコイドーシス,慢性肺気腫などで低下する.
測定としては,①1回呼吸法(Forsterら),②恒常状態法(Filley,Batesら),③再呼吸法(Lewisら)などがある.
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