特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
細菌検査
検体別同定検査各論
髄液培養検査
平田 泰良
1
,
野々山 勝人
2
,
砂川 慶介
1,3
1北里大学病院感染管理室
2海老名総合病院小児科
3北里大学北里生命科学研究所
pp.571-573
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104848
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
脳脊髄液(cerebrospinal fluid:CSF.以下,髄液)は脳室内の脈絡膜叢で産生され,成人の総量は90~150ml(乳児40~60ml),成人の産生量は1日450ml程度と考えられている.脳や脊髄(中枢神経系)は髄膜(軟膜・くも膜・硬膜)で保護され,髄液は髄膜内を潤し,くも膜絨毛から静脈洞で吸収される.髄液は中枢神経組織を保護しているので,ここに発生した病変は髄液に反映される.
中枢神経系の感染症は,病原体が血液を介して中枢神経系に侵入し感染したと考えられ,重篤な疾患も多く,早期診断と治療を行わないと予後に影響する.
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