技術講座 細菌
髄液の培養検査
小栗 豊子
1
1順大病院中検
pp.66-67
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543200741
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髄液の培養検査は髄膜炎や脳炎の患者もしくはこれらの病気が疑われる患者が検査の対象とされる.髄液の採取に当たっては採取部位からの感染防止のため,また材料への雑菌混入を防ぐために厳重な無菌操作が必要とされている.採取の際,患者に与える苦痛も大きいので材料を受け取った場合は慎重に取り扱い,検査上の失敗は許されないことを肝に命じておかねばならない.
髄液より細菌が検出された場合には,完全な検査成績が得られるのを待つことなく,材料のグラム染色所見など得られた情報をその都度依頼医師に連絡し,一刻も早く適切な化学療法が行われるよう検査担当者も積極的に協力しなければならない.
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