技術講座 細菌
髄液の培養検査
設楽 政次
1
1防衛医科大学病院中央検査部
pp.493-497
発行日 1981年6月1日
Published Date 1981/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202291
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髄液の細菌検査は髄膜炎や脳炎を疑う場合に行われ,病原体の種類により細菌性髄膜炎,真菌性髄膜炎,ウイルス性髄膜炎に区別され,ウイルス性髄膜炎は無菌性髄膜炎とも呼ばれることがある.また髄液の混濁の有無により化膿性髄膜炎と漿液性髄膜炎に区別される.細菌性髄膜炎の原因菌としては,髄膜炎菌,肺炎球菌,インフルエンザ菌,レンサ球菌,リステリア菌,ブドウ球菌,結核菌,大腸菌,その他の腸内細菌,緑膿菌,その他のブドウ糖非発酵性グラム陰性杆菌,バクテロイデスなどがあり,真菌性にはクリプトコッカス・ネオホルマンス,ウイルス性には,ポリオ,コクサッキー,エコー,ムンプス,日本脳炎ウイルスなどが挙げられる.
通常臨床細菌検査室では,細菌,真菌の検査が行われるので,ここでは,細菌,真菌検査について要点,注意点を述べる.
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