特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
細菌検査
検体別同定検査各論
血液培養検査
青柳 哲史
1
,
賀来 満夫
1
1東北大学大学院医学系研究科内科病態学講座感染制御・検査診断学分野
pp.568-570
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104847
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
生理的にヒトの血液中に微生物は認められないが,微生物が体内に侵入し,ヒトの細網内皮系による除去処理能力を上回る率で増殖したとき,血液中に病原微生物を認めることがある.これを血流感染と呼ぶ1).血流感染には感染性心内膜炎,肺炎や尿路感染など局所感染を契機とした敗血症,血管内デバイスを介した感染などが含まれる.これらの血流感染を診断する目的で血液培養検査を行う.
血液培養検査自体は感度の高い検査ではないが,培養された病原微生物は感染症の起炎菌と確定されることとなり,加えて抗菌薬の薬剤感受性検査を行うことで,適切な抗菌薬の選択が可能となる.
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