特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
免疫学的検査
感染関連検査〈ウイルス関連検査〉
サイトメガロウイルス
吉無田 太郎
1
,
本田 順一
1
1社会医療法人雪の聖母会聖マリア病院感染症科
pp.404-405
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104807
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
■血清学的検査(抗体価測定法:補体結合反応・酵素抗体法・蛍光抗体法)
サイトメガロウイルス(cytomegalovirus:CMV)は幼少期から水平感染や産道感染,輸血,性行為など,さまざまな経路から不顕性感染する.抗体保有率が,70%程度まで低下しているとの報告1)もあり,多くの人が抗体陽性となっているが,判定にはペア血清で抗体価を評価しなければならない.また,非感染例でも免疫グロブリン投与でIgG抗体が陽転化する2)ため,注意が必要である.しかしながら,CMV抗体上昇に時間がかかることもあり,早期診断ができず,血清学的検査は臨床的に有用ではない.
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