特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液生化学検査
脂質・リポ蛋白
アポ蛋白分画
淡野 宏輔
1
,
島野 仁
1
,
山田 信博
1
1筑波大学人間総合科学研究科内分泌代謝・糖尿病内科
pp.251-253
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104759
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
アポ蛋白は各リポ蛋白の構成蛋白で,その機能は①疎水性である脂質リポ蛋白として血中で安定な構造を保持する作用,②リポ蛋白代謝に関与する酵素の活性修飾因子としての作用,③細胞表面のリポ蛋白受容体に対するリガンドとしての作用がある(表1,図1).各アポ蛋白の増減は,そのアポ蛋白が存在するリポ蛋白の増減を反映していることが多く,血清脂質値やリポ蛋白分画の測定結果とともに評価を行う.血清脂質値やリポ蛋白分画とかけ離れたアポ蛋白値が得られた場合は,欠損症など特殊な疾患を検討する必要がある.
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